コラム

CTとMRIの違いを知っていますか?

CTとMRIの違いを知っていますか?

検査をしていると患者さんから「CTとMRIの違いって何?」と聞かれる事があります。診療放射線技師からは、「大きな違いは、CTは放射線を使い、MRIは磁石を使って写真を撮っているんですよ」と、説明される事が多いのではないでしょうか。また、もう少し詳しく聞きたいけど検査の合間で時間がないと諦めている方もいるのではないでしょうか?ここでは、もう少し詳しく分かりやすく説明していきたいと思います。

CTとはComputed Tomography(コンピュータ断層撮影)の略です。皆さんはCT検査と聞いてどのようなイメージがありますか?検査を経験した事がある方は、被ばくがある、短い時間で終わるなどとイメージが湧く方もいると思いますし、全くイメージが湧かない方もいると思います。また、思い返してもあれはCTだったのかMRIだったのかと分からない方もいるのではないでしょうか。CTとは、放射線を使用して立体的に写真を撮る機械になります。全身を10秒前後で撮影することができ、MRIが不得意な肺や骨が見やすいです。しかし、放射線を使用するので被ばくがあります。

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一方、MRIとはMagnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像診断)の略です。皆さんはMRI検査と聞いてどのようなイメージが湧くでしょうか?イラストだけみるとCTと区別つかないですよね。でも、検査を経験した事がある方は、検査時間が長い、うるさい、狭くて暗いと、CTとは明らかな違いを実感したのではないでしょうか? MRIとは、磁石を使用して写真を撮っています。(MRIのMはMagneticのM)。検査時間は30分〜1時間程度かかりますが、放射線を使用していないので被ばくはありません。また、CTより脳や筋肉が詳しくわかります。しかし、工事現場のようなうるさい音がなります(耳当てをお貸しします)。また、動きに弱く狭い空間となります(閉所恐怖症の方は厳しいかもしれません)。そして、磁石を使用しているため、金属、機械などを検査室に持ち込むと壊れる可能性がありますので注意してください。

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今までより、CTとMRIの違いが少しでも理解できたでしょうか?どちらの検査が優れているということはありません。CTにもMRIにも良いところ、悪いところ、得意なところ、不得意なところがあります。当院では、患者様の症状や目的、撮影箇所によって当院の医者がどの検査が最適なのか適切に選択いたしますので、ご安心ください。

当院放射線科では、精度の高い診断と患者さんの安心・快適を両立するため、大学病院と同等レベルの高性能画像診断装置を導入しています。

  • CT装置:Siemens X-site(64列マルチスライスCT)
    医療現場で高い評価を受けるシーメンス社製の高性能CT装置です。
    • 高速・高解像度スキャン
      短時間で広範囲の撮影が可能。急性疾患や外傷にも迅速対応。
    • 低被ばく設計
      先進の画像再構成技術(CARE Dose)で、画質を保ちながら被ばくを低減。
    •  精密な血管・心臓評価も可能
      冠動脈CTや大動脈瘤の評価など、心血管領域の診断にも活用。
  • MRI装置:Philips Prodiva 1.5T CX
    患者さんにやさしく、かつ精密な検査を可能にする1.5テスラMRI装置です。
    • 高精細でスピーディーな撮影
      独自のdStream技術により、全身の撮影がより鮮明かつ短時間で行えます。
    • 検査中の静音性が向上
      音の大きさを抑えた設計で、不安やストレスを感じにくい検査環境を実現。
    • 幅広い検査領域に対応
      頭部・脊椎・腹部・骨盤・四肢など、多彩な検査ニーズに応えます。


大学病院と同等の「診断精度」を地域で
当院は、三重大学病院と画像診断連携を行っており、専門医による読影と大学病院レベルの診断体制を地域でご提供しています。
これらの装置を活用し、より早く・より正確な診断を通じて、患者さんの治療と健康を支えます。

ご質問があれば当院の放射線科までお気軽にご相談ください。

遠山病院 放射線科


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